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三瓶山の周辺に広がる景色や公園、語り継がれる伝説を見聞きすると、霊山や恐れ多い山ではなく親しみのある山としてそこに存在していたのだろうなと思う。

三瓶山は主峰・男三瓶(1126m)をはじめ、女三瓶(957m)、子三瓶(961m)、孫三瓶(907m)、太平山(854m)などの峰が室の内と呼ばれる火口を囲んで環状に配列している。室の内火口には室の内池と呼ばれる火口湖がある。火口はこのほか奥の湯火口があり、ここに三瓶温泉の泉源がある。麓には浮布池と姫逃池がある。
三瓶山は、火山活動によって形成された山で、個々の峰はデイサイトからなる溶岩円頂丘である。
大山隠岐国立公園に指定されており、男三瓶山北麓から室の内にかけて広がる自然林は、「三瓶山自然林」として国の天然記念物に指定されている。これは標高800m以上にはブナ林、それ以下にはコナラやミズナラなどの高木が茂る森林である。
また、北麓の、三瓶町多根小豆原地区には、約4000年前の活動で埋積された巨木群が存在し、「三瓶小豆原埋没林」として国の天然記念物に指定されている。スギを中心とする森林がそのまま埋積されたもので、大きなものでは高さ12m、直径2.5mを超える幹が直立している。この埋没林は、「三瓶小豆原埋没林公園」として公開されている。
石見国と出雲国の国境に位置する三瓶山は、『出雲国風土記』が伝える「国引き神話」に登場する。 国引き神話では、三瓶山は鳥取県の大山とともに国を引き寄せた綱をつなぎ止めた杭とされている。 『出雲国風土記』では、三瓶山は「佐比売山(さひめやま)」の名で記されている。 「佐比売」の名は、1954年(昭和29年)に大田市に合併するまでの地名「佐比売村」として残っていた。
また、松江・米子 テレビ・FM放送所と浜田テレビ・FM放送所を結ぶ固定局も置いている。

via Wikipedia